エレガット

Aria Pepe PS-53とZoom A3

ライブで弾き語りするためのメインのギターをAria Pepe PS-53に決めたわけだが、やはり音が貧弱だ。


Zoom A3を通して

すでに廃盤になっていると思われるVOX AGA70というアンプの真空管チャンネル側を使って音を出しているのだが、音に厚みがない。


家にはYamahaのサイレントギターSLG200Nの前身であるSLG130NW、野上三郎氏製作のクラシックギター(詳細は不明)があるが、そのどちらもPS-53よりも深く澄んだ音がする。


PS-53はボディサイズが小さいし、価格だってSLG130NWや野上氏のギターの方が全然高いので、仕方ない部分はあるが、先日クロサワ楽器の渋谷店でホセラミレスの定価が16万円くらいのスケールが63cmの小ぶりなギターを試奏したところ、これが音色も良いし、とにかくよく鳴る。で、家に帰ってPS-53を弾くと、以前はそれほど気にならなかったのに、どうしてもクラシックギターの音が出ていると思えなくなった。

深みがない玩具のような音に思えて、どうしても耐えられなくなってきた。しかしスケールが53cmという点は譲れないので、何とかならないものかと思案し、ToneWoodAmpを買って試そうかとも思ったが、ToneWoodAmpはギターのバックを共鳴板に使うとは言え、あくまでギターから出た音にエフェクトをかけて振動させるので音色が変わるわけではないだろうと思いとどまった。


数日悩んだ末に、ボディサイズに起因するのであればボディサイズの大きなギターをモデリングしたら良いのではないかと思いついた。普段、Zoom A3では全体のバランスと音のキレが良いMartinの00-18を指定しているのだが、これをもっと本体サイズの大きなGIbson Advanced Jumboにしたところ、これがバッチリで、PS-53からかなり綺麗な深みのあるクラシックギターっぽい音色が出るようになった。もちろん、A3のAdvanced Jumboを通り、VOX AGA70の真空管チャンネルを通り、その間にもそれぞれエフェクトやイコライザがかかっているわけだから、すでにナチュラルなクラシックギターの音ではないが、自分が思う深みがあり、立ち上がりが早く切れがあり、自然なサスティーンのある音色にかなり近い音が実現した。

何となくPS-53から心が離れ、他の選択肢を探そうかなと思い始めていたが、今はもうPS-53に不満がない。まさにZoom A3様様という感じだ。