ビューン、どうなのかなぁ?

iPhone 4でビューンを試しているが、どうにも不明な点が多くてイライラさせられる。

まず、どの雑誌のどの部分がビューンで読めて読めないのか、が分からない。読めない記事がある、という根本的な理由も理解しがたいので、ともかくその理由が知りたいと思ってしまう。

例えば、DIMEに伊集院光さんの「伊集院光の深夜27時の買物(かいぶつ)」という連載があるが、ビューンでは読めないようだ。ご自身で購入して使った商品について書いた記事のはずだが、あれがなぜ公開できないのだろう。DIMEについていえば、読めない連載記事は他にもたくさんある。

「人気連載は、紙で読んでね」ということだとすると、逆にビューンで読めている記事は、何なんだろうか?、という疑問がわく。DIMEは、話題の新商品や新製品を紹介する記事が多いわけだが、ひょっとしてメーカの宣伝になる記事をビューンで積極的に公開しているだけか、と勘ぐりたくなる。

多分、原稿料や契約の問題で、編集部で書いた記事しか公開できないというのが真実に近いと思うが、それならそれで「今後、交渉して許可が出たものから、読めるようにする」などのアナウンスが欲しいのだ。「より多くの方がビューンを購読してくれることで、記事も増える」というなら、とりあえず応援のために購読しましょう、という人も出てくるだろう。

次に、バックナンバーの扱いが分からない。雑誌なら、一度買った号は、捨てない限り、手元に残る。ビューンではどうなのだろう。それが分からない。App自体に検索機能がないので、過去の号をとっておくメリットも薄いと思うが、「前に読んだあの記事をもう一度読みたい」ということができるのか、できないのか、分からないのだ。

興味のない雑誌も多いが、450円/月なら、購読を検討するに値するAppだと思う。しかし、上記の点が不明なままなので、多分、お試し期間が終われば、削除となるだろう。

いい試みで、方向性も合っていると思うが、決して読者主体で開発されたサービス/Appでないことは、まぁ明らかだ。

こういう中途半端なことをやっていると、電子書籍ビジネスは今ひとつみたいな認識が定着するのではないかと危惧するところでもある。