iPhone XR+Shure MV88+Qiワイヤレス充電

以前にここでも書いたと思うが、自分が主催する音楽イベントをZoom Q4nというビデオカメラを使い、概ね4時間程度、最長で6時間ほどのHD動画を撮影し、これを分割編集して公開している。

このZoom Q4nというビデオカメラは2015年の11月に発売になった製品で、その後継機の現行製品は
Zoom Q8n-4Kという4K対応のビデオカメラだ。

普通に考えれば最新のZoom Q8n-4Kを使うべきなのだろうが、問題なく使えている機械を買い換えると碌な結果にならないということを経験的に知っているし、何より4Kの動画を編集する手間を考えると買い換える必要を全く感じないのだ。買い換える時は、Zoom Q4nが壊れた時だろう。

とは言え、いつ壊れてもおかしくないのも事実なので、以前から動画撮影の予備としてiPhone XRを現場に持って行っている。

iPhone XRも2018年発売の古い機種だが、この古いiPhoneを使い続けるのには訳がある。iPhoneのマイクはお世辞にも音が良いとは言えないから音楽イベントを録音あるいは録画する場合には必ず外部マイクが必要で、自分の場合はこのマイクが
LightningコネクタのShure MV88なのだ。つまり2022年に発売になったUSB-CコネクタのiPhone 15/15 Proより前のiPhoneでしか使えないのだ。

現在ではiPhone用のマイクも色々と選択肢があり、Shureの場合もMV88に名前はよく似ているが
iPhoneにはケーブルで接続するMV88+という製品もある。しかし予備の機材は簡便で嵩張らないことが重要だから、iPhone XRに直接接続できるShure MV88が最適なのだ。

ちなみに自分が主催するようなライブ音楽のイベントにおいて、MV88の音質は申し分ないと思っている。小さい上に堅牢な作りで、他の製品に買い換える気にならない。

だが、Shure MV88にも弱点があり、iPhoneのLightning端子を占有してしまうため録画中はiPhone XRを充電できないのでせいぜい1時間くらいしか撮影できないのだ。

何となくLightningスプリッタとかLightning > USB-Cコネクタとか、何かを間に噛ませれば充電気も同時に接続できそうに思う人もいると思う。実際、自分もそう思って色々と試してみたが無理だった。

では、どうやって数時間の撮影を実現しているかというと、iPhone XRの場合はQiというワイヤレス充電の規格に対応しているので本体にShure MV88を接続した状態でQi対応の充電器に輪ゴムで装着して常時充電しているのだ。

現在は、
Anker PowerWave 10 Standという製品を使っている。10W出力の製品で対応機器にiPhone XRは明記されていないが、仕様を見ると5W & 7.5W & 10W出力となっており、保証はないが7.5WのiPhone XRでも特に問題もないようだ。15Wまで対応する新しいAnker PowerWave II Standという製品もあるが、値段も高いしiPhone XRが7.5Wなのだから宝の持ち腐れだろう。

もし音楽イベントやスタジオでの練習をLightning時代の古いiPhoneを使って高音質で録音あるいは録画したければ、Shure MV88とQi対応のワイヤレス充電機の組み合わせを試す価値はあると思う。

なお、Qiワイヤレス充電を使っていると録音された音にノイズが入ることがあるが、これはiPhoneの通信に干渉するためらしい。Qi充電器とiPhoneの接触面をずらしたりしても改善することがあるが、iPhoneを機内モードにするのが最も良いようだ。撮影中の着信や通知による悪影響が出ないとも限らないので、機内モードがお勧めだ。自分のiPhone XRは昔使っていた機種であり現在はSIMもないのでそんな心配もなく、特にノイズが入るという経験は今のところない。

OSCAL Flat2CでVolteを有効にする

自分の現在のスマートフォンがiPhone 15であることはここでも書いたが、イベントを主催する際の連絡用に予備のAndroidスマートフォンも持っている。元々はAUの契約だったが年に何回かのイベントの時に通話するだけなので、2024年末にMVNOの格安SIMに変更してある。

で、本体はSharp AQUOS zero5G basic DXで2025年5月中旬のイベントでは何も問題がなかったのに、二週間ほど前に見たらバッテリがパンパンに膨れ上がってしまっていたのだ。

最近のバッテリがいきなり爆発することはないと思うが、もう使えないことは明らかだったので本体を買い替えることにした。安い中古で良いのだが、ソフトウェアやウェブサービスの簡単な試験にも使いたいのでAndroidのバージョンが最新の15、少なくとも14が必要ということで最初から新品で探したほうが楽だろうとAmazonで安い端末を探して
OSCAL FLAT 2Cという中国製の端末を買うことにした。この機種にしたのは比較的に安かったこともあるが、Androidのバージョンが14 GOだというのが決め手だ。

以前から通信環境が貧弱な地域用のGOというAndroid OSに興味があり、この機会にどんなものか体験しておこうという目論見だ。

この端末に限らないが中国製のAndroidスマートフォンを買う場合、事前に日本のSIMが使えることは確認しておく必要がある。この端末について言えば、AUが全国で使っているLTE:B1という周波数帯に対応しているので問題ないだろうと判断した。

しかし端末が対応しているからと言って簡単に使えるようになるというものでもないのが、中国製の端末だ。APNを含めて一通りの設定を完了したが、通話とSMSが使えるようにならない。

具体的には、通話しようとすると「ネットワークがビジーです」になり、また他の端末から電話しても電源が入っていないとなる状態で、このエラー自体は色々な原因があり得るだろうが、今回のようなケースでは設定に問題がある典型的なエラーと言える。

そこで、電話アプリで「*#*#83781#*#*」を入力してUnisocエンジニアリングモードに入り、VoLTE/VoWIFI 設定でまずVolte WhiteList Enableを有効にしてからVolte Enableを有効にすると端末が自動的に再起動して通話もSMSもできる状態になった。

Android 14 GOが非力という話をよく聞くので不安もあったが、デフォルトの状態で使う限りは快適で何の問題もないようだ。

楽天モバイル

昨年の初頭に、ここで楽天モバイルのRakuten WiFi Pocket 2CとiPhone 15を常時携帯して全体の通信料金を少しでも安くするということを書いた。

その時はビル内で窓のない場所を筆頭に場所によっては楽天の電波がなくて使えないことがあるとも書いたが、その後に楽天モバイルでもプラチナバンドの提供が広がったからなのか、昨年の夏頃から状況はグッと改善して現在ではほとんど問題のない状態になった。

ちなみに後継機が出なかったRakuten miniの契約は、すでに終了させている。手の中に収まる小ささは貴重だったので、後継機さえ出れば機種変更したと思うが残念なことだ。

Roland Mobile AC

随分と間が空いてしまったが、昨年の6月にここでBlackstar Superflyに触れた直後にRoland Mobile AC(https://amzn.to/4dYiuLw)を買って実際に比較した結果、Blackstar Superflyはエレキギターをメインで使う人に譲ってMobile ACをメインで使うことにした。

音や機能という点で言えば、以前に書いた通りSuperflyのが圧倒的に上だと思うが、Mobile ACは重さは約2.5kgとそこそこ重いのだが、とにかく小さくて使い勝手が良い。

家での練習用アンプはDV Mark Jazz 12(https://amzn.to/3Wr6c7r)であり、Mobile ACはあくまで弾き語り用で買ったのだが、最近は家でもMobile ACしか使っていない気がする。

結局のところ、音や機能よりも使いやすさに勝るものはないということなのだろう。

Superflyでアコギ弾き語りは無理

昨日、Blackstar Superfly(https://amzn.to/3VlunDW)というモバイルアンプを買ったことを書いた。

ギターとマイクの2系統の入力を持ち、それぞれを個別にトーンコントロールできる。さらに外部音源も出力できるということで、エレガット、マイク、そしてBOSS DR-01s(https://amzn.to/4aLMCXv)を使って弾き語りしようという目論見だ。

ホワイトノイズがそれなりに鳴るので、ちょうど設定を探っていてノイズゲートという大きな問題に行き当たってしまった。

アコースティックモードだと、ギターの音量がある一定まで小さくなるとノイズゲートが作動してギターの音がバサっと切られてしまうのだ。つまり、例えば曲の終わりにジャーンとギターを弾いてできる限り余韻を残したいということができない。

個人的には、いきなりバッサリ音が切れてしまうよりはノイズに埋もれてしまうほど小さい音だとしても余韻が残って自然に減衰した方が良いと思うのだが、現象がわかる動画を撮影してBlackstarのサポートに送ったところノイズゲートが動作しているのであり正常な状態という回答だから、ノイズに埋もれてしまう位なら音を消失させた方が良いだろうというのがBlackstarの設計思想なのだと思う。

ちなみにエレクトリックモードだと、この現象は起きないのでアコースティックモードの意図的な仕様であり、Blackstarとしては小さい音で演奏されることがあるアコースティックだからこそノイズゲートを効かしているつもりなのだと想像される。

現時点ではRoland Mobile AC(https://amzn.to/4dYiuLw)を買った方が良かったかなと思っているが、実際に触ったことがないので何とも言えないし、機能的にはSuperflyに軍配が上がるのは明らかなので、何とかならないかなと試行錯誤した結果、とりあえずはエレクトリックモードにしてベースとトレブルを調整することでなんとか使える目処はでてきたと思う。

また、いずれはMobile ACも買って比べてみよう。いずれにしろ、小さなアンプは色々と制約があってなかなか一筋縄ではいかないなと思い始めている。