簡単にカスタムヘッドが作りたい

最新改訂日付:00/9/5(未だ工事中)

とにかく簡単にカスタムヘッドを作りたい。そんな要望(私自身の要望でもある)に応えるべく、色々なヘッド制作法を試した結果、以下のようなやり方が、手軽に入手できる材料/器具だけで、最も簡単にカスタムヘッドを実現できると結論しました。原稿としては、まだ下書き段階ですが、とりあえず手順を追って簡潔に説明してみます。質問などあれば、Smokey Joe's Cafeでどうぞ。

■原形を用意する
カスタムヘッドの作製には、原形が必要です。これは通常なら、粘土や蝋などで作ります。しかし、何でも簡単にしたいと思ったら、既存のヘッドを流用するに限ります。もちろん自分で制作したヘッドを使っても構いません。

■紙コップを用意する
市販の紙コップを用意します(下図参照)。

■原形をコップの底に貼る
原形が用意できたら、原形の首の部分に両面テープを貼ります(下図参照)。ちなみにこの写真のヘッドはタカラのニューGI Joe。

紙コップの底にヘッドを貼ります(下図参照)。ほぼ中央になるようにしますが、ピッタリ合わせる必要はありません。

ここで注意することは、後頭部をできるだけぴったり紙コップの紙が重なっている部分(写真では分かりづらいので、縁上に赤で印を付けてあります)に向けることです。これは非常に重要です。

■シリコンを用意する
市販のシリコンを用意します(下図参照)。

この写真の製品は、Volks/造形村のスーパーEXシリコン。筆者は通常は、信越化学の製品を使っているが、今回はこの原稿のために入手しやすい(豊富に流通しているらしいし、通信販売されていて値段もまぁリーズナブル)製品にしてみた。実際、非常に優れたシリコンでお勧めできる。なおシリコンの上に載ってるのはシリコンの硬化剤。これがないとシリコンがいつまで待っても固まらない。造形村の場合、計量スポイトが付いているので非常に便利(実際にはシリコンを買ったら硬化剤も付いてきたので、二重にお得。ただし期間限定のサービスということらしいので、発注する場合は注意して欲しい)。

シリコンと適切な硬化剤の量はちゃんと決まっていて、硬化剤が多い分には早く固まるだけなので、まぁよいが、少ないと、固まるまで凄く時間がかかって難儀します。

また硬化剤をきちんとシリコンに混ぜないと、固まらない部分ができてしまう。そのためシリコンは缶からボールのようなものに適量移してクッキングスケールなどで計量し、適切な硬化剤の量を算出して添加したら、プラスチックのヘラ(ケーキ作りに使うようなやつ)などで混ぜる。シリコンは固まると簡単に剥がれるので、ボールの内側やヘラに付いたものを気にする必要はありません。

■コップにシリコンを流す
このシリコンをさきほどのコップに注ぐ(下図参照)。

見ての通り、コップにシリコンがなみなみと注がれている。つまりヘッドはシリコンの中に埋まったわけだ。この際、シリコンを“ドパ”っと注ぐと、ヘッドの周りに気泡ができる可能性が高くなるので、できるだけ、“タラ〜リ”と、糸のような細さで注いでいこう。また、その時、ヘッドに直接たらさず、コップの縁からたらして、ヘッドが下からゆっくりと埋まるようにしなければならない。

ちなみにスーパーEXシリコンは、非常に気泡ができにくいようで、“ダラダラ”と注いでも気泡はほとんどできていなかった。多分、シリコンによっては気泡ができやすいものもあると思う。まぁ、この簡単方式でヘッドを作るようなコレクタは、この段階での気泡はそんなに気にしない方が良い。

ヒント:シリコンは一般に高価だ。だから大事に使わなければならない。そこでシリコン増量法という技を覚えておこう。技と言ってもどうってことはない。シリコンは、固まっていても液状のシリコンに埋めておくと、固まる際に一体化する。この特長を利用して、以前使用したシリコンを取っておいて、それを小さなブロック状に切っておき、コップにシリコンを流し込む際にシリコンに埋めて増量するのだ(つまりシリコンの再利用ですな)。この場合は、ヘッドよりも上に使うのがよい。シリコンを何度も使えるので、非常に便利。なお実験的に他社のシリコンも増量に使えるか試したが、問題はなかった。

シリコンからヘッドを出す
シリコンは約12時間もすると固まる(製品によって硬化時間はまちまち)。固まったら、コップからシリコンを出すのだが、ヘッドを両面テープで底に貼っている関係で、取り出しにくいことがある。あまり無理に取り出すと、シリコンを傷めるので、そんな時はコップを破いて取り出そう。

取り出したシリコンの固まりをひっくり返すと、ヘッドの首の部分がむき出しになっている。後頭部の向きを確認したら(コップの紙が重なった部分が段になっているので分かる)、紙の重なった部分に沿って、首の縁とシリコンの間にナイフを入れ、シリコンを割っていく(下図参照)。

この時、絶対にヘッドを傷つけないように注意しよう。シリコンは弾力があるので、ヘッドから離すようにしながら、ナイフを慎重に動かしていく。大体、頭頂部まで割ったら、そこで止める。そしてヘッドをシリコンから引っ張り抜く。この時、力任せに引っ張ってはいけない。ゆっくりとシリコンを傷つけないように抜く。これでシリコン型ができ上がった! 何て、お手軽!

■シリコン型に離型剤をスプレー
シリコン型にキャスト(プラスチック)を流し込んで固めたら、カスタムヘッドは出来上がりだが、できるだけシリコン型の寿命を長くするために、離型剤を内側にスプレーする。離型剤は、シリコンスプレーで良い(下図参照)。

これはホームセンターで買ったシリコンスプレー。300円くらいだった。これをシリコン型の内側にシューとスプレーするだけで、条件さえ良ければ30ヶくらいまでヘッドが作製できる。これを使わないと、5ヶ前後でシリコンが傷んで使えなくなると思ってよい。

■シリコン型を閉じる
シリコン型にキャストを注ぐ前に、シリコン型をピッタリ閉じておく必要がある。通常のフィギュア制作などでは、輪ゴムなどでシリコン型を縛るのだが、ヘッドの場合、シリコン型が非常に小さいことと、この場合、片側だけに切れ目があることから、強くしばると型が変形する。そこで型に負荷がかからないように優しく閉じる必要がある。色々と実験したところ、下図のようにシリコン型の分割部分をホチキスの針で手術後の傷跡のように留めていき、その上から紙コップの下部(上部は少し切り取ってしまう)をかぶせてしまうのが楽で効果もあった。この際、紙コップはホチキスの針を押さえるためだけにあるので、無理にギュッと被せたりしてはならない。

■キャストを打つ
キャストというのはプラスチックのことで、A液とB液という液体を混ぜてやると、急速に硬化して、我々が想像するカチカチのプラスチックになる。このA液とB液は同じ重さを混ぜるのだが、これが同じ“量”ではないので、必ずクッキングスケールなどで正確に重さを量る必要がある(下図参照)。

お分かりのように、キャスト液を紙コップに注いで計量している。この時、空の紙コップを載せた状態の目盛りが0(ゼロ)になるように調整しておいたほうが良い。カスタムヘッドの場合、キャストの量が少ないので(A/B液、それぞれが20gもあれば十分)、正確に計量するためにも、この調整が重要になる。また紙コップにはAとBと明記しておこう。A/B液は無色なので、どちらがどちらか後で分からなくなる可能性がある(分からなくなっても、実害はない)。

計量したら、A/B液を第三のコップに注いで混ぜるか、AかBのコップに集めて混ぜる。製品によるが、すぐに硬化が始まるので、素早く混ぜなければならない。混ぜたら、先程のシリコン型の首の部分の穴から型に注ぎ込む(これを打つ、キャストするなどともいう)。この時、全部注ぐ前に(顎くらいまで注いだときだろうか)、一度型を回転させたり、揺らしたり、叩いたりしておこう。これにより気泡ができるのを防ぐことができる。特にヘッドの場合、上向きになってる出っ張り(耳たぶや顎、鼻)部分に気泡ができる可能性がある。ただし実際の経験からすると、出っ張りが小さいのでほとんど気泡の心配はないようだ。こうした作業を落ち着いて行うためには、キャストの硬化時間は長いほうが良いかも知れない。硬化時間が選べるタイプなら、長めを買った方がよいだろう。

また今回実験的に使った造形村のEXキャストは、非常に気泡ができにくいようで、安心して使えた。まぁ、趣味のカスタムヘッドの場合、気泡に関してそんなに神経質にならなくても良いと思う。

後は、首の穴からキャストが溢れるまで注ぎ込んで、固まるのを待つ。キャストは固まる際に、高温になるので、一応火傷などに注意しておこう。

ヒント:EXキャストは、どうやらヒケが強いようで、硬化すると若干収縮するようだ。だから、溢れるまで注がないと、首の長さが足らなくなる可能性がある。また確認していないが、ヒケの問題で、若干ヘッドが小さくでき上がるように思う。これは筆者が通常使っているスーパーキャストでは起こらない現象だ。色々なキャストを試して、自分に合うものを見つけることも大切だ。

■キャストを抜く
キャストが固まったら、シリコン型を開いて、中のキャストを引っ張り抜く。これで無垢のヘッドの出来上がり。

■首に穴を開ける
無垢のヘッドができても、まだ完成ではない。なぜなら、このヘッドには首の穴がないからだ。首の穴の部分は、装着するボディによって異なるので、まずは装着するボディを決める必要がある。ここは、彫刻刀でゴリゴリと穴を開けてやる。この時、ボディ側のジョイントより少し小さな穴にしておいて、穴の奥にジョイントが引っ掛かる凹部を掘っておく。

実は、このジョイント構造もキャストする際に自動で制作できる方法を考案した。キャストの特性などによって、必ずしもうまく行くとは限らないが、後述しておく。

キャストしたヘッドに穴を開ける最も簡単な方法は、手(実際にはほとんどが電動のルータやドリル)で掘ることだ。これは単純だが、趣味のカスタムヘッドとしては十分に有効だ。大事なことは、掘る穴の直径と凹部の位置を正しく算出して把握することだ。一応、以下に各ボディの数値を載せておくので、参考にして欲しい。

ボディ
穴の直径
凹部の位置(首の縁からの距離)

Elite Brigade/ビンテージGI Joe

18 mm

3 mm

Classic Collection/Ultimate Soldier

15 mm

4 mm

Dragon

11 mm(実際には奥に行くほど細くなるので、縁では15 mm程度になる)

6.5 mm(後頭部に凸部が必要)

■彩色する
ヘッドに首の穴ができたら、彩色する。本来、人間の肌の肌理の細かさを追及するには、エアブラシ塗装が理想だし、奇麗に塗装するにはマスキングなども不可欠です。しかし、とにかく簡単を目差すなら、筆塗りに敵うものはありません。おもちゃ屋で売っている平筆、面相筆、極細筆、タミヤカラー、ペイントを出す皿、辺りを揃えれば十分でしょう。

ヒント:筆塗りで肌理の細かさをできるだけ出すコツは、とにかくペイントをシンナーで極力薄め、何度かに分けて塗ることです。その際、必ず、前の塗りが乾くまで待ってから、次を塗ることが必要です。また肌の濃淡を再現するように、影のできるところを厚塗りする感じで塗ります。同様に、明るい部分は、若干ペイントの色を明るめに調整して変化を付けつつ塗るとリアルです。まぁ、あんまり神経質にならなくてもそれなりになりますけど。

さぁ、こうしてでき上がったのが下の写真です。

ちょい写りが悪いですが、これはコンバットジョーの現用米兵を複製したカスタムヘッドです。ちなみに彩色に使ったペイントはタミヤカラーで色は、肌はフラットフレッシュ+クリアオレンジ+フラットホワイト、唇が前出の肌の色+赤、髪はダークイエロー+ミディアムイエロー、目は白で瞳はミディアムグレイ+クリアブルーで虹彩は黒です。その他に目にはいわゆる星を白で入れてあり、まつ毛は黒です。肌は、フレッシュ系を使うと肌色っぽすぎるので、好みによってはフラットホワイト+クリアレッド+クリアオレンジ+フラットベースなど、まぁ色々と調整してみるとよいでしょう。

こいつをUltimate Soldierに装着して、CotswoldのGerman Luftwaffe Paratrooperを着せてみたのが上の写真です。

■おまけ

例えば「ドラゴンのボディにタカラのコンバットジョーのヘッドを装着する」といったことを考えたとしましょう。そこでコンバットジョーヘッドを用意してみますが、ドラゴンのヘッドに比べてコンバットジョーヘッドは首が短いです(下図参照)。

この場合、このままコンバットジョーヘッドを複製すると、ドラゴンボディに装着した際に、違和感があります(実際やりましたが、やはり変でした)。そこでコンバットジョーの首を伸ばすのですが、色々やった結果、以下のように厚めの両面テープを貼り重ねるのが一番楽でした。

この状態で前述の方法でヘッドをキャストすると、以下のようになります。

この無垢のヘッドの出っ張ったところを彫刻刀で削り、でこぼこして変なところ(気にならなければそのままでも可)をおもちゃ屋で売ってるプラモデル用のパテで埋めたりして調節すれば立派なドラゴン用ヘッドになります。同じような感じで、Classic Collectionボディでは首が太いので、ヘッドの首に両面テープなどを巻いて太くしておいて、キャストしてから調整すると良いでしょう。

で、できあがったヘッドをドラゴンボディに装着したのが下の写真です。ちょっと写真写りが悪かったですね。

で、実際にカスタムヘッド作ってみるとどうなるのかというサンプルを以下に少し載せてみます。これを見ると、造形の素養も知識もない素人がこれまで説明してきた方法でできる品質とその限界も何となく分かると思います。

まず上にも写真を載せたコンバットジョードイツ兵ヘッドを複製してドラゴンボディに装着したものです。

続いて私が粘土(ファンド)で原形を作ったプロトタイプの日本人ヘッドを、複製したヘッドをドラゴンボディに装着したものです。

ヘッドの穴

ここまでで説明した方式では非常に簡単にカスタムヘッドが制作できますが、プラスチックの首の内側に彫刻刀で穴を掘るのが一苦労だし(特にElite Brigadeは穴が深いので大変)、仮に電動のホビー用リューターとかを使っても上手に穴を作るのは大変です。そこで私が考えたのが、原形の状態で穴を作っておいて、そのままキャストしてしまう方法です。原形は粘土だから柔らかくて穴を開けるのも楽だし、すこし失敗しても簡単に修正できるので、合理的です。

とりあえず穴は彫刻刀とリューター、ドリル、ミニホールソーで作ります。ところで、まず最初に開ける穴の寸法を知らなければなりません。私が主要な3種類のボディについて計測した数値が次です。左がネックポストの寸法で、右がそこへ装着される我々のカスタムヘッドに造作させるべき穴の形状と寸法です。どうもある程度は誤差があるようですので、実際にはみなさんも採寸して確認してください。

ここで大事なのは、空ける穴の直径と返しに当たる部分の造作です。ここを手で処理するには、もう練習するしかないと思いますが、前出のミニホールソー(ホームセンターなどで売ってますし、100円ショップのダイソーでもドリルを最近見つけました)という一種のドリルみたいなものを使うと奇麗に一定の直径の穴を開けられます。ホームセンターなどで15 mmや11 mmなどのホールソーを探してみてください。またElite Brigadeのように直径が18 mmで深い穴を掘るのはホールソーでは無理なので、ドリルを使うのが良いでしょう。これもホームセンターなどに売っています。100円ショップのドリルだとかなり深く掘れます。こうした造作を簡単に実現するのが私が後藤式カスタムヘッドジョイントと呼んでいるアクリルパイプを使う方法ですが、これはまだきちんと説明する準備ができてません(その時間がないので)。

こうして穴を開けてみたのが下図です。写真の品質が悪いので、判りにくいですが、ここで何を言っているかは判ってもらえると思います。


これはクラコレ用に開けた穴。


こっちはドラゴン用に空けた穴。ドラゴンの場合、穴の後頭部側に3 mm幅くらいの小さな切れ込みが必要です。

ここである程度きちんと穴を造作できていれば、キャストした段階で少々変でも、ちょっとした改良で直せるのでずっと楽になります。

■穴ごとキャストする

穴の開いたヘッド原形が用意できたら、そこからの手順は基本的に上で説明したのと同じなんですが、やはり穴ごと一気にキャストするわけですから、それなりの工夫が必要です。色々と試して、以下のような方法がよいと結論しました。なおこの方法はCotswoldやDragonに原形を提供しているSignal Corpsが採用している方法を教えてもらって、私なりに単純化し、紙コップを使ったこの方法で実現できるようにしたものです。Signal Corps自身は、ネックポストを原形にシリコン型を取り、そこから再度穴の部分をプラスチックで写し取り(つまりネックポストから穴の形状を逆転写したような考え)、それをヘッドにはめ込む方法で穴付きの原形を作っています。さらに彼は、この穴付きの原形をちゃんとブロック枠と油粘土を使ってシリコン型にしています。

まず下図のように紙コップにシリコンを流し込みます。これは25g弱でよいでしょう。なおここで前述の固まったシリコンを切り刻んで再利用する方法を併用すると合理的です。

約12時間待って、シリコンが固まったら、続いて少しシリコンを注ぎます。約20g程度で十分です。そこへ、おもむろに原形を頭頂部からゆっくりと左右に動かしたりしながら埋め込みます。続いて爪楊枝3本を最初に注いで既に固まっているシリコンに刺して、原形を固定します。この時、ぴったり鼻の頭などに合わせる必要はありません。固定することが目的なので、しっかりと爪楊枝が当たる面を探しましょう。もちろん3本以上使っても構いません。

原形を固定したら、下図のようにさらにシリコンをさらに30g程度流し込みます。

このまま12時間程度待って、硬化させます。この続きは、爪楊枝を抜いたら、後は最初の方で説明したのと同じ方法で、シリコンをなみなみと注ぎ、硬化させ、頭頂部部分から後頭部側を分割していき、原形をとりだします。原形を取り出す際は、慎重にゆっくりと作業してください。無理にやれば、首の内側がちぎれてしまいます。コツとしては、まず前頭部の生え際辺りから分割を始め、首の後川まで開いたら、首の外縁に沿って左右に首の外周の1/4づつ位を開きます。この方法で、パーティングラインが目立たない部分にできるし、原形やキャストを外す際に十分な開口が得られます。

これで穴付きヘッドのシリコン型ができ上がるわけです。

しかし、この状態ではシリコン型にプラスチックをキャストする穴がありません。そこで頭頂部に注入口を切り込みます〔下図)。これはラッパ上にするのがよいでしょう。ここからキャストを注ぎ、後は固まるのを待ちます。

こうして出来たのが下図のヘッド。穴が本来より大きすぎる場合、改修は面倒なので原形を改良したほうが良いですが、穴が少し小さい場合は、ちょいちょいと削ってあげればよいでしょう。下のヘッドの場合、キャストしてから湯口(上図の穴)の部分のプラスチックを削り取った以外は、まったく何も手を加えないで、色だけ塗ってクラコレボディに装着しています。本当に簡単。Signal Corpsもキャストした後で、手を入れて完成させていると言っていました。もちろん、ここで作ったプラスチックヘッドを改修して、それをマスターの原形として保管しておくのもよいことです。粘土原形は、いずれは壊れて使えなくなりますからね(プラスチックヘッドも乾くと少し縮むと言われます)。

お気づきと思いますが、この方法を応用すると既存のへっドを穴ごとそのまま複製することができます。その場合、ヘッドの中の中空の部分が首の穴よりでかいので問題になりますが、それを解決する方法はすでに見つけました。その内にここで説明します。

以上

戻る

(c) 1999 - 2001 Kappa Lab.